医療経営戦略研究所
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アメリカのイノベーションは
日本にやってくるのか?

2019/12/6

「健康」は今や、世界を問わず世界的な潮流です。そこには、各国の思惑、健康政策、がありますが、共通するのは「医療費」問題です。

我が日本は、コスト増を、ワンパターンの診療報酬の調整や財政投入で乗り切ろうとしていますが、誰の目にもその限界が見えています。

お話ししたいのは、そんなことではありません。あのAppleがやってくれました。
Appleといえば、pcを世に出し、Ipadを世に出し、Iphoneを世の中に出した、誰もが認めるイノベーションカンパニーです。また、今や音楽や映像をインターネットで低価格で配信する情報システムの担い手でもあります。

ところで本題ですが、そのAppleが既存デバイスを活用し、健康管理に活用する(Apple watch)提案を政府に仕掛けたというのです。これまでも、個人使用の健康管理アプリを装備していましたが、とうとう、そのパーソナルデータを活用し国家レベルの健康開発になりそうです。

アメリカ(FDA)がapple watchのアプリheart-rhythm apps on the Apple Watch Series 4の活用に前向きとの報道が2018年9月にありました。患者の心拍数や心電図をモニターする事とFDAの方針が一致するとの解釈のようです。

確かに、常時モニターすることができれば、心臓病の予防に役立つ事はわかりやすい。そうすると、心臓病の予防に役立ち、また国も医療費を抑制できる可能性があるということでしょう。

透析患者への活用は
大きなメリット

よく考えてみると、透析患者の自己管理にも、体重や血圧、透析量(HDP)、投薬データ、透析条件などを記録しておけば、患者の自己管理にも役立ちます。


震災などの緊急時もこれがあれば条件カードを持ち歩かなくても大丈夫です。

またそれをクラウドにアップすることにより、例えapple watchを紛失しても大丈夫というほど、大きなメリットが考えられます。

患者の自己管理が進み、健康状態が改善し、医療費が適正化され、医療機関も診療データの一部として活用できれば大変なメリットになる可能性を秘めています。

FDAが変に医療業界との縄張り意識を捨て、オープンな方針を出すことは、未来の医療システム、患者の自己選択医療への礎になるでしょう。

透析患者の自己管理意識が高まれば、医療費の削減に繋がります。そして、何よりも患者の健康結果の向上に役立つのです。

アメリカのFDAだけではなく、日本の厚生行政もビックデータを収集することができれば、大きな医療改革につながる可能性を秘めています。